人体には左右対称にツボがありますが、当院では左右で同じツボに同時に鍼はしません。
左右の同じツボを比べて、より気が少ない側、または気が停滞している側に鍼をして左右のバランスを調整します。
一度に鍼をする箇所は、基本的に1本(多くても2~3本)であり、同時に複数の箇所に鍼をすることはありません。最もバランスが崩れているツボ1つに絞ります。
例えば、足に鍼をするツボが1か所であれば、他の鍼をしたツボに気が分散されることなく、一方向に大きく動き、病の根幹である気の停滞や歪みを調整できます。
ツボにはそれぞれ固有の効果がありますが、同時に複数の箇所に鍼をする数が増える程、1つ1つのツボの効果は小さくなり、緩慢な効果になってしまいます。
ですので、鍼をするツボを1か所に絞り込むと、体全体の気が1か所のツボだけに集まり、ツボの効果が最大限発揮されて治療効果も大きくなります。
1本鍼による治療の後、ツボや脈などに様々な変化が起こります。
治療後に再度ツボを診察し、どこがどう変わったかのか、ツボの変化の程度によって、治る早さなども分かりやすくなります。
他の流派や治療法のように、一度に10本や20本以上の鍼を刺さない為、患者さんの体への負担を最小限に留めることもできます。