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痛みと発赤を伴う脇下の腫れ

痛みと発赤を伴う腫れが脇下に出現した症例を紹介します。

患者:30代女性

リュックを背負った際に左脇の下に痛みを感じる。目視で確認したところ、脇下に小さな赤い腫れができていた。

主訴発症時の状態(撮影:患者本人)

ショルダーが患部を圧迫すると少し痛みがあったが気にするほどでもなかった為、病院等へ行かずに普段通りに生活をしていた。

ところが1週間もしないうちに腫れがどんどん大きくなっていき、大きくなるにつれて痛みも酷くなっていった。腕を下に降ろして脇が締まっているだけでも痛みが生じるようになる。

初診時の状態(主訴発症から6日目)

痛みのせいで日常生活に支障がある為、知り合いの紹介で鍼治療を選択。

問診情報では、普段から仕事のストレスによる飲食の不摂生があるが、主訴発症前は脂っこいものや甘いもの、味の濃いものを普段よりも多く摂っていた。また、体の左半身を下にして横になった状態で長時間スマホを触る癖がある。主訴発症の少し前から普段よりも便の量が少ない。

以上の問診情報から、東洋医学における腋窩紅腫(脇下の発赤・腫脹のこと)であり、火毒凝滞によるものと判断。

ストレス、飲食の不摂生、不良姿勢が重なった結果、臓腑に熱が鬱して火毒を生じ、空間左上に気血が凝滞しやすい状態であったことから、主訴発症と診立てました。

治療は背部の「清熱解毒」効果のある経穴1か所、または下腿部の「清熱化湿」効果のある経穴1か所のどちらか邪気の反応が強い方に治療。

初診の治療の翌日に、腫れの部位から膿が排出される。痛みは3割程度残る。

2診目の状態(初診から3日目)

2診目の治療後から便通が改善し、普段通りの排便量に戻った(邪気を体外に排出できるようになった)。

3診目の来院時には腫れがかなり引いていた。痛みは初診の1割程度。

3診目の状態(2診から7日目)

その後、2~3日で痛みと腫れは完全に消失して患部は元の状態に戻り、普段通りの生活が出来るようになった。

この方は症状が出現してから治療開始までが早かったので、早期に治療を終了(約2週間)させることができました。

多少の痛みがあっても日常生活に支障がない程度であれば、そのまま普段通りに生活を送る方が多いかと思いますが、今回の症例のように痛みが強くなってくる場合もあります。

症状が進行する前に対処を行うことが出来れば、身体への負担も少なく済みます。

身体に普段と違う異変や違和感を感じた時には、出来るだけ早く対処することが大切です。

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