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両踵の接触皮膚炎の症例

【接触皮膚炎について】

靴による接触皮膚炎は、靴の素材(なめし剤、染料、接着剤など)や付着した汚れ、カビなどが原因で、かゆみや発疹を引き起こします。

症状の改善には、原因物質の特定と回避が重要で、皮膚科を受診して治療を受ける必要があります。

治療には、ステロイド外用薬が使われ、かゆみが強い場合は抗ヒスタミン薬の内服も検討されます。

【症例】

両踵の接触皮膚炎の治療経過です。

患者:30代男性

症状:皮膚の痛み、痒み発赤乾燥出血

部位:両踵(右>左)

季節が秋に入って乾燥して気温が下がり始めた頃から、仕事で一日動いた後に両踵の痛みを感じることが増えてきた。

仕事では、安全靴を履いて作業をしているが、靴紐を強く結んでいるわけでもなく、今まで使用し続けて履きなれた靴で仕事をしていた。

病院で処方されたステロイドを患部に塗っていたが、皮膚の症状が改善されなかった。

増悪因子:仕事で靴を履いて動いた後(特に仕事の後半から終盤頃に痛みが強くなる)

緩解因子:休日で外出が少なく、靴を履いて歩くことが少ない日

【患部の皮膚の状態】

初診時(1診目)
1週間後(2診目)
2週間後(3診目)

【治療】

3回の鍼治療で皮膚の状態はほぼ正常になりました。

季節による気温低下や乾燥による環境的要因と、体の上下左右のアンバランスから踵の血行が悪くなっている状態でした。その結果、これまでと同じ靴を履いているにも関わらず、踵が靴で摩擦・圧迫されることによって気滞血瘀(気血の循環障害)を起こして皮膚症状が出現していました。

体の上下左右のアンバランスを調整し、気血の循環を改善するように手の経穴を使用して鍼治療を行いました。

秋冬は気温や湿度の低下による冷えや乾燥による皮膚のトラブルが起こりやすい時期です。

鍼灸でも皮膚のトラブルに対応できる症状がありますので、薬だけでは症状が改善されない場合などには、東洋医学を試してみてはどうでしょうか。

清田 達也

伝統鍼灸 粛正院 院長/鍼灸整骨院・鍼灸専門治療院での勤務経験を有す/東洋医学について一般の方にも分かりやすく解説することを心掛けて記事を執筆しています【保有資格】はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師

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