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東洋医学に学ぶ、季節の知恵「秋の養生法」

夏の暑さがやわらぎ、空気が澄んでくる秋は、心身ともに落ち着きを取り戻す季節です。しかし、東洋医学では「秋は乾燥の季節」とされ、肺や喉などの呼吸器系や、皮膚などに不調が現れやすい時期でもあります。

そこで今回は、東洋医学の知恵をもとに、秋を健やかに過ごすための「秋の養生法」についてご紹介します。

🍁東洋医学から見る「秋」とは?

東洋医学では、自然界の変化と人の体は密接につながっていると考えます。

夏にピークに達した陽(暑さ、活動)の気が減少し、陰(涼しさ、静けさ)の気が増えていきます。秋は「陰」が増し、「陽」が減っていく季節です。

人体の気の流れとしては、外向きに放出されていた活動的だったエネルギーが内側へと向かい、冬に備えて体内へ蓄えられていき、心身が静かに整っていく時期なのです。

🔹五行では「肺」と関係

秋は五行思想(木火土金水)において「金」に属し、対応する臓腑は「肺・大腸」です。秋は夏の疲れや空気の乾燥・冷えによる「肺・大腸」に関わる不調が起こりやすい季節です。

・乾燥による喉の痛み・咳

・喘息

・花粉症

・風邪

・肌のかさつき

・便秘

🍂秋の養生ポイント

①「潤い」を意識した食事

秋は空気が乾燥し、体内の水分も奪われやすくなります。そこで、肺と腸を潤し、乾燥を防ぐ食材を取り入れたバランスのよい食事を心がけましょう。

風邪予防に生姜、ネギなどの辛味を適度に摂取することもお勧めします。

🍽おすすめ食材:

・喉、肺を潤す:蓮根、杏仁、銀杏、松の実、白胡麻、卵、牛乳、豆乳、羊肉、蜂蜜

・風邪の予防:生姜、ネギ

・肺の働きをよくする:山芋、紅芋、じゃがいも

・腸を潤し、便秘を改善する:蜂蜜、バナナ

②運動は「ゆるやかに」がポイント

汗をかきすぎる激しい運動は、体内の潤いを奪ってしまうため、秋にはおすすめできません。
気持ちよく体を動かしながら、呼吸を整える運動(散歩など)がおすすめです。

🧘‍♂️おすすめの運動

・散歩やハイキング(特に自然の多い場所)

・太極拳や気功

・ヨガ、ストレッチ

③心の養生も忘れずに

秋は「悲」の感情と関係が深く、物寂しさや落ち込みを感じやすい時期です。
気持ちが沈みがちなときは、無理にポジティブになろうとせず、「静かに整える」ことを意識しましょう。

・読書や音楽など、内面を豊かにする時間を持つ

・気の合う人との会話や、美しい自然とのふれあいを大切にする

🍁まとめ:秋は「冬に備える」季節

秋は、夏の疲れを癒し、冬に向けて心と体を備える大切な季節。
東洋医学の知恵を活かし、「潤い・静けさ・内側に向かう力」を意識して過ごすことで、体調だけでなく心のバランスも整っていきます。

自然のリズムと調和した暮らしで、秋の美しさを心から楽しんでみてはいかがでしょうか。

清田 達也

伝統鍼灸 粛正院 院長/鍼灸整骨院・鍼灸専門治療院での勤務経験を有す/東洋医学について一般の方にも分かりやすく解説することを心掛けて記事を執筆しています【保有資格】はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師

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