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無月経

◆無月経とは

東洋医学では、無月経を「経閉」といいます。

経閉とは、18歳を超えて月経が発来しないもの(原発性経閉)、あるいは月経が発来したのちに妊娠によらず3か月以上月経が停止するもの(続発性経閉)を指し、「停経」とも呼ばれます。

生理的な無月経は、思春期以前・妊娠期・授乳期・絶経(閉経)後にみられます。

極稀に「居経(3か月に1度の月経)」「避年(1年に1度の月経)」「暗経(一生無月経)」といわれる妊娠が可能な無月経も存在します。

◆西洋医学の考え方

原発性無月経は、先天的な要因が関係しています。

  • 子宮や卵巣の奇形・欠損
  • 膣欠損
  • 処女膜閉鎖
  • 染色体異常

などが原因として挙げられます。

続発性無月経は後天的な要因が関係しており、

  • 強いストレス
  • 過激なダイエット
  • 過度の運動
  • 過食や拒食

などが原因とされています。

これらの他、子宮内膜症などの病気が原因となって無月経を起こすこともあります。

◆東洋医学の考え方

主に機能失調による無月経について述べます(先天性の器質的な無月経は除きます)。

無月経は東洋医学では、

  • もともと気血が不足している体質
  • 出産などによる出血過多
  • 胃腸が弱く栄養不良
  • ストレスによる気血の停滞
  • 体の余分な水分による気血の停滞

などが原因として挙げられます。

また、無月経に伴うその他の症状として、

  • 腰背部が怠い、痛む
  • 四肢の冷え
  • 頭のふらつき
  • 耳鳴り
  • 動悸
  • 食欲不振
  • 泥状便
  • 顔のむくみ
  • 四肢の浮腫
  • 無力感
  • 下腹部が脹って痛む
  • 抑うつ感
  • 胸が苦しい
  • 脇痛
  • イライラ感
  • 悪心
  • 息切れ

などがみられることもあります。

◆経閉の東洋医学的分類

  • 腎気虚
  • 気血両虚
  • 気滞血瘀
  • 淡湿

気血の不足や停滞により、胞宮(子宮・卵巣を含む生殖器のこと)に十分な気血が疎通しないことが原因で、月経が発来しないということになります。

無月経が長期間続くと女性ホルモンのバランスが乱れ、妊娠しにくくなる原因となる場合があります。卵子の成熟や排卵が上手くいかなくなり、不妊になる可能性が高まります。

続発性無月経の場合、無月経を引き起こしている原因を明らかにし、治療とともに生活習慣の改善なども取り入れることで、妊娠を十分に望める身体の状態にします。

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