体表観察とは、生体の状態を直接触れて診ることを中心とし、体表から得られた状態から体内の状況を察知するための診察法です。
気色・色・形態等を視覚によって観察する望診や、直接体表に触れず手を翳して気の状態を窺う衛気診も体表観察に含まれます。
以下の①~⑥は体に触れないで診察する「望診」、⑦~⑬が体に触れるまたは手を翳す「切診」といいます。
①顔面気色診・・・顔面部で各臓腑の状態などを診る
②舌診・・・体の寒熱、各臓腑の状態などを診る
③眼診・・・血の状態や精神状態などを診る
④爪甲診・・・各臓腑や各経絡、気血とくに血の状態を診る
⑤皮膚診・・・各経絡や経穴の状態などを診る
⑥毛髪診・・・精、血の状態を診る
⑦背候診・・・背部の各経絡や経穴、各臓腑の状態を診る
⑧腹診・・・腹部の各経絡や経穴、各臓腑の状態、体の上下左右の気のバランスを診る
⑨原穴診・・・手足を中心に各経絡や経穴、各臓腑の状態を診る
⑩井穴診・・・指先の経穴から各経絡や経穴、各臓腑の状態を診る
⑪脈診・・・橈骨動脈に触れて、脈管の太さ・脈幅・脈力・脈拍と脈の形状・脈の緊張性・脈の浮沈などから、各経絡や経穴、各臓腑の状態、体の上下左右の気のバランスを診る
⑫尺膚診・・・手~肘までの皮膚に触れて、各経絡や経穴、空間的気の偏在を診る
⑬衛気診・・・体表に手を翳して気に触れて、虚実・寒熱を診る